- アキュラの新型SUV「ADX」はメキシコ製で関税リスクあり
- 他の主要モデルは米国製で、関税影響を受けにくい構造
- 新型EV「RSX」が2025年末に米国で生産開始予定
- 将来的に新型NSXとされる電動スーパーカーも登場見込み
- 関税政策が変われば、アキュラが一気に売上増もあり得る
アメリカ製にこだわるアキュラが、貿易政策の変化を追い風にできるか――EV戦略と新型SUV投入で反転攻勢を狙う。
2026年にブランド誕生40周年を迎えるアキュラ。これまで存在感が薄れがちだった同ブランドに、思わぬ追い風が吹いている。それは、関税強化という一見ネガティブな変化だ。
2025年に新たに登場する小型SUV「ADX」は、アキュラ初となるメキシコ製。現在の政治情勢や通商政策の変化により、このADXが高関税の対象となる可能性がある。しかし、裏を返せば、アキュラのほとんどのモデルが米国オハイオ州で製造されていることが大きな武器になるかもしれない。
さらに、同年末にはスポーツEV「RSX」が登場予定。GMとの提携によるZDXとは異なり、RSXはホンダ独自開発のEVアーキテクチャを採用することで、製造や開発の主導権を取り戻す狙いだ。
そのほかにも、MDX、RDX、TLXといった既存モデルの刷新や、次期NSXとも噂される電動スーパーカーの計画も進行中。これらの動きは、アキュラを再び注目ブランドへと押し上げる可能性を秘めている。
貿易摩擦が激化する中、「アメリカ製」がブランド価値となる時代が来るのか。アキュラが2025年に大きく飛躍する鍵を握っているのは、他でもない、生産地とEV戦略の選択なのかもしれない。