- MAHLEがEV用の「バイオニック・ラジアルブロワー」を発表
- ペンギンのヒレに着想を得たファンで空力性能を最適化
- 騒音60%削減・効率15%向上の静音・省エネ設計
- AIが3,000万の設計を仮想生成、「超人的エンジニアリング」を実現
- 乗用車から大型商用車まで幅広く対応可能
ドイツの自動車部品大手MAHLE(マーレ)は、電気自動車(EV)に最適化された次世代空調システム「バイオニック・ラジアルブロワー」を発表した。自然界の構造を模倣し、AIによって進化したこの新型ブロワーは、効率と静音性の両立を実現している。
新開発のバイオニックファンは、ペンギンのヒレに着想を得た空力設計を採用。これにより、同等の既存製品に比べて約15%効率が向上し、騒音も4dB(60%)削減された。また、コンパクト設計により、EVの限られたスペースにも柔軟に対応可能だ。
この技術革新の裏には、MAHLEが「超人的エンジニアリング」と呼ぶAIの活用がある。エンジニアがAIに指示を与え、3,000万通り以上の仮想設計を高速生成・分析。自然とAIの力を融合させた結果、革新的な製品が誕生した。
このブロワーは乗用車から商用車(小型~大型)まで幅広く対応可能で、今後の車載空調システムの新たなスタンダードとなることが期待されている。