- ジープが新型チェロキーSUVを発表、ハイブリッドモデルも投入へ
- CompassとGrand Cherokeeの中間に位置し、価格帯は約30,000ドルを想定
- 生産はメキシコと予測、従来のイリノイ工場は稼働停止中
- ジープは6年連続で米国販売減、新型で挽回を狙う
- 新CEOフィローザ氏の再建戦略の要として注目される一台
6年連続販売減に終止符を打つ“起死回生”モデル、CompassとGrand Cherokeeの中間に新たな選択肢
2025年5月29日、**ステランティス傘下のジープ(Jeep)**は、新型「チェロキー(Cherokee)」SUVの詳細を初公開しました。数年ぶりのチェロキー復活であり、ブランド再建の中核を担うモデルと位置付けられています。注目すべきは、ハイブリッドパワートレインを搭載する点です。
今回明らかになったのは「ハイブリッドモデル」の投入ですが、従来型ハイブリッド(HEV)かプラグインハイブリッド(PHEV)かは未発表。ただし、ジープは他モデルでPHEVをすでに展開しており、環境性能を重視する市場への対応がうかがえます。
ジープCEOのボブ・ブローダードルフ氏は、「新型チェロキーは、ジープの中核セグメントに向けた製品であり、ラインアップの中心に据えるモデル」と述べています。
手の届く価格帯で中型SUV市場に再挑戦
チェロキーは、ジープ・コンパス(約27,000ドル)とグランドチェロキー(約36,500ドル)の間に位置づけられ、価格競争力を持つ中型SUVとして展開されます。2022年型のエントリーモデルは約30,000ドルで、今回もその価格帯を維持する可能性が高いと見られています。
生産拠点については明言されていませんが、関係筋によれば、メキシコ工場での生産が予定されており、これは米中関係や自動車関税が問題化する前に決定されたものです。前世代チェロキーはイリノイ州の工場で生産されていましたが、2023年初頭に生産終了となり、その後工場は休止中です。
ジープの販売低迷からの反転なるか
ジープは、6年連続で米国内販売が減少。2025年第一四半期も前年同期比で10%の落ち込みを記録しています。2023年にはチェロキーと小型SUV「レネゲード(Renegade)」が生産終了し、販売網に空白が生まれました。
ブランド再建はステランティスの新CEO、アントニオ・フィローザ氏の最優先課題。フィローザ氏は前任時にジープ再建の指揮をとっており、新型チェロキーの市場投入はその成果の一環とされています。