米Econoliteが新型EPIQ RADAR™を発表 ― レーダーとカメラの融合で交差点管理を進化

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精度・安全性・運用効率を兼ね備えた新ソリューションが、スマートモビリティを加速

2025年8月25日、Econolite(Umovityグループ傘下)は、米国カリフォルニア州アナハイムで新たな交通検知ソリューション「EPIQ RADAR™」を発表しました。Econoliteは北米で60,000以上の交差点に導入実績を持つ交通管理のリーダーであり、今回の新製品はその強みをさらに拡張するものです。

EPIQ RADARの最大の特長は、高性能レーダー技術とHDカメラを一体化している点にあります。レーダーは110度の視野角と最長900フィート(約270m)の検知能力を備え、交差点全体をわずか2基のセンサーでカバー可能。さらにカメラ映像による「目視検証」ができるため、誤検知を減らし、運用者に安心感を与えます。

機能面では、128のオブジェクトを同時追跡し、車両・自転車・歩行者を分類。信号交差点で重要な「車両進入の予測」や「赤信号での侵入検知」「ジレンマゾーンのリスク軽減」に対応でき、交通安全の強化に直結します。また、レーンごとの車両数や通過時間予測(ETA)を提供することで、渋滞緩和や信号制御の最適化にも貢献します。

さらに、専用ハブはLCDタッチスクリーンを備え、直感的な設定とステータス監視が可能。クラウド連携機能「Centracs® +Detect」と統合することで、データの自動収集・分析・遠隔管理を実現します。

背景には、都市部で深刻化する渋滞と交通事故の課題があります。従来のセンサーは設置数が多く複雑になりがちでしたが、EPIQ RADARは少数の機器で広範囲を高精度にカバーできるため、設置コストの削減維持管理の簡略化にもつながります。日本の自治体や道路管理者にとっても、交差点の安全性向上と効率的な運用を同時に実現する有力なモデルケースとなり得るでしょう。


重要キーワードの解説

  • FMCWレーダー:周波数変調連続波を用いるレーダー方式。高精度で長距離の対象検知が可能。
  • ジレンマゾーン:ドライバーが「止まるか進むか」判断に迷う信号交差点の領域。事故リスクが高い。
  • Centracs® +Detect:Econoliteのクラウド型交通管理プラットフォーム。データ収集・分析・監視を自動化する。

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