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HORIBAインドとIITデリーが戦略的研究提携——EV・スマート素材・グリーン水素の3分野で共同開発

  • HORIBAインドとIITデリーが技術研究で提携、CSRの一環として実施
  • EVモーター、スマートファブリック、水素電解セルの3テーマで研究開始
  • 各分野の教授陣がプロジェクトを主導、実用化も視野に
  • レアアース依存削減やグリーン水素推進など、国家戦略に合致
  • CSRを活用した産学連携の好例として注目される取り組み

CSRの枠を超えた産学連携で、インドの技術革新と国家目標を支援

HORIBAインドは、インド工科大学デリー校(IITデリー)と共同で、電動モビリティ、先端材料、クリーンエネルギー分野における技術志向型プロジェクトを推進する研究提携を開始した。これはHORIBAの企業の社会的責任(CSR)プログラムの一環であり、同社が支援する3つの特定研究プロジェクトが正式に始動する。

この提携は、IITデリーのコーポレート・リレーションズ担当学部長プレーティ・ランジャン・パンダ教授と、HORIBAインドの社長ラジーブ・ゴータム博士との間で締結された覚書(MoU)によって公式に合意された。

3つの重点研究プロジェクト:

  1. 電動モビリティ: 機械工学部のサガル・サルカール博士が主導し、レアアース磁石への依存を減らす高トルク・低コストEVモーターの開発に取り組む。
  2. スマートファブリック: 自動車研究・摩擦学センター(CART)のサプタルシ・バサク教授が、3Dプリントを活用したスマートファブリックの試作設計を行う。
  3. グリーン水素: 化学工学部のスッダサトワ・バス教授が、中温域での水素製造を可能にするプロトン伝導型固体酸化物電解セル(H-SOEC)の研究を進める。

この取り組みは、インド政府の戦略目標である「レアアース輸入の削減」「クリーン水素の生産拡大」「デジタル製造技術によるテキスタイル革新」にも沿った内容であり、HORIBAによる持続的な産学協力の発展を示している。

HORIBAインドはこれまでもIITデリーに対し、教育用機材やインクルーシブ教育支援などを実施してきたが、今回のプロジェクトはより実践的な研究へのシフトとなる。CSRの枠を越え、実産業や環境課題に直結する革新の創出が期待されている。

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