Infineon、新ソフトで自動車の安全と信頼性を加速 ― ASIL Dに対応

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高水準の安全規格を満たしたソフトウェアポートフォリオが、自動車ECU開発を効率化し次世代モビリティに貢献

Infineon Technologiesは、最新のマイコンファミリAURIX™ TC4xに対応した包括的なソフトウェア群を発表しました。この新ポートフォリオは、ISO 26262で定められる最高レベルの安全基準「ASIL D」に準拠したドライバやセーフティライブラリを提供しており、自動車メーカーやサプライヤーが高度な安全機能を持つ電子制御ユニット(ECU)を効率的に開発できるよう設計されています。

従来、ECU開発ではソフトウェアの安全分割やシステム全体の安全性検証に多大な時間がかかっていました。しかしAURIX TC4xのソフトウェアは、それらの作業を簡素化し、市場投入までの期間を短縮します。さらにデータ転送を最適化するルーティング機能や、専用DSPを活用した信号処理ライブラリにより、高度な自動運転支援システム(ADAS)や電動パワートレイン制御に求められる処理性能もカバーしています。

このソフトウェアはASPICE 4.0、ISO 26262:2018(ASIL D)、ISO 21434の統合評価をクリアし、ASPICEレベル3を初めて達成しました。また、パートナー企業のAUTOSARスタックやOS、通信・セキュリティ関連のソフトとも組み合わせ可能で、幅広いエコシステムを構築できます。

今後は、AURIX TC4xにAIを統合してADASやパワートレインに応用する道も開かれており、自動車産業全体の安全性と効率性を押し上げるインパクトが期待されています。

重要キーワード3つの解説

ASIL D: ISO 26262で定められる安全度レベルの中で最も厳格な基準。ブレーキやステアリングのように人命に直結する制御に求められる。

AUTOSAR MCAL: AUTOSAR規格に準拠したマイコン抽象化層。ハードウェア依存部分を統一的に扱えるため、ECUソフト開発の効率化に欠かせない。

SafeTlib: Infineonが提供する安全ソフトウェアライブラリ。テスト機能や外部ウォッチドッグ管理を備え、AURIX TC4xを迅速に安全アプリケーションへ組み込める。

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