ROHM、2-in-1 SiCモジュール「DOT-247」発表――高効率化と小型化を同時に実現

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TO-247互換で設計自由度を拡大、再エネやUPSなど次世代電力市場に対応

2025年9月16日、ROHMは産業用途向けの新しい2-in-1 SiCモールドモジュール「DOT-247」を発表しました。従来広く使われてきたTO-247パッケージの利点を引き継ぎながら、2つを組み合わせた独自構造により、大きなSiCチップ搭載、低オン抵抗、熱抵抗15%低減、インダクタンス50%低減を達成。結果として電力密度を2.3倍に高め、同等の回路を半分のサイズで構築可能としました。

新製品はハーフブリッジコモンソースの2タイプを用意し、多レベルインバータ(NPC、T-NPC、ANPCなど)にも柔軟に対応。これにより部品点数の削減、実装面積の縮小、回路の小型化が可能になります。さらに評価用ボードも順次提供され、設計段階からの導入が容易になります。

世界的に再生可能エネルギーの普及やデータセンターの電力需要増が進む中で、高効率・高電圧対応・小型化は電力変換機器の必須要件になっています。特にSiC(シリコンカーバイド)デバイスは低損失・高耐圧で注目されており、太陽光発電用インバータ、UPS、EV充電器などで採用が拡大。ROHMのDOT-247は、こうしたトレンドに対応する次世代標準モジュールとして市場に大きな影響を与える可能性があります。


重要キーワードの解説

  • SiC(シリコンカーバイド):次世代パワー半導体材料。高効率・小型化に貢献。
  • TO-247:従来の標準パッケージ。DOT-247はこれを進化させた形。
  • ハーフブリッジ/コモンソース:多レベル回路の基本構成要素。

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