Stellantisと仏Saftが次世代バッテリー統合システム搭載車を実走試験開始

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自動車の電動化を加速させる革新技術「IBIS」が公道へ

Stellantisと、フランスのバッテリーメーカーSaft(TotalEnergies傘下)は、共同開発を進める「Intelligent Battery Integrated System(IBIS)」を搭載した試作車を世界で初めて披露し、実際の走行試験を開始しました。試験車はPeugeot E-3008をベースにしたバッテリーEVで、これまでのシミュレーションや実験室段階を超えて、ついに公道での検証に入ったことは大きな一歩となります。

IBISは、インバーターや充電器をバッテリー内部に統合することで、従来の構造を大きく簡素化しました。その結果、効率が最大10%向上し、車両重量は約40kg軽くなり、充電時間も短縮されます。さらに、部品点数の削減はメンテナンスの容易化やバッテリーの再利用促進にもつながります。

この技術開発は、フランス政府の支援を受け、学術機関と産業界が協力して進めてきました。今後は公道試験の成果を踏まえ、2030年までに量産車への採用を目指しています。また、自動車だけでなく鉄道、航空、データセンターなど幅広い分野への応用も期待されています。

重要キーワードの解説

  • IBIS (Intelligent Battery Integrated System): バッテリー内部にインバーターや充電器を組み込み、効率化と省スペース化を実現する新しい電動化技術。
  • Stellantis: JeepやPeugeotなど多くのブランドを持つ世界的自動車グループ。
  • Saft: フランスに本社を置く老舗バッテリーメーカーで、現在はTotalEnergies傘下。産業用高性能電池を世界に供給している。
  • Peugeot E-3008: Stellantisが開発したEVモデル。今回のIBIS試作車のベース車両。

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