- ドイツは2023年、ヨーロッパのEV生産台数の44%を占める
- 2024年時点で165万台のEVが登録、16万の充電ステーションを設置
- 世界で初めて自動運転に関する法整備を行った国
- ドイツ企業は自動運転分野で世界の特許の半数以上を保有
- ボッシュが世界最多の自動運転関連特許登録件数を記録
EVと自動運転の両分野でグローバルリーダーを目指すドイツの政策と技術革新
ドイツの自動車産業は、電動モビリティと自動運転という2つの柱で世界をリードしています。2023年には欧州全体で生産された電気自動車(EV)280万台のうち44%がドイツで製造され、ドイツは世界第2位のEV生産国となりました。2024年には登録済みEV台数が165万台を超え、設置された充電ステーションは16万カ所以上に達しました。さらに急速充電器は3万5,000カ所に設置され、インフラの拡充が進んでいます。
研究開発面では、ドイツ企業が電池技術や高性能駆動システムの革新を進め、すでに230以上の新型車両を市場に投入。EU補助金を背景に、EUR 900百万の資金が電動インフラ整備に投入されています。
自動運転分野では、ドイツが世界で初めてレベル4の自動運転を合法化する法律を制定。新興企業と自動車メーカーが連携し、リアルタイムデータを活用するデジタルテストベッドやAIによる安全運転支援技術が評価されています。
2023年の自動運転特許出願では、ボッシュ(3,026件)、フォルクスワーゲン(2,525件)が世界トップを占め、ドイツ企業が全体の約半数を占めています。これは、センサー統合、車載AI、通信技術などの分野におけるドイツの先進性を示すものです。
また、国が推進する「Local Electric Mobility」プログラムでは、地方都市におけるEV普及を支援。政策的インセンティブや税優遇策も導入され、企業車両へのEV導入を促進しています。
キーワード
- 電動モビリティ(Electric Mobility):EVやハイブリッド車両など、電力を利用した持続可能な交通手段。
- デジタルテストベッド(Digital Test Bed):自動運転・コネクテッドカー技術を試験・評価する実証区域。バイエルン州や仏独連携地域が該当。
- 自動運転レベル4(Level 4 Autonomous Driving):ドライバーの関与なしで、限定区域において完全自動走行が可能なレベル。