Hyundai Mobis、ISO 26262 ASIL-D認証を獲得 ― 自動車半導体の安全と競争力を一段と強化

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自社開発プロセス全体で最高レベルの安全認証を取得。年内に2,000万個の半導体量産を予定し、国内外でエコシステム拡大へ。

Hyundai Mobisは、車載半導体の研究開発プロセス全体において、国際的な機能安全規格であるISO 26262:2018の最高レベルASIL-D認証を取得しました。特定の製品ではなく、設計から品質検証まで一連の開発プロセス全体で認証を受けたことは極めて異例であり、今後同社が設計する半導体は、認証製品と同等の信頼性を持つことが保証されます。

この認証を受けた背景には、2021年のHyundai Autron買収によって強化された研究開発基盤があります。すでに自社設計の半導体16種類を外部ファウンドリで量産しており、今年だけで2,000万個以上を生産予定です。これらはエアバッグ用統合半導体、エコカー用パワー半導体、モーター制御用半導体、AVN(オーディオ・ビデオ・ナビゲーション)用半導体など、安全性と高性能を求められる領域で活用されます。

また、今後3年以内に電池管理システムや通信向けを含む次世代半導体11種類の開発を完了する計画で、SoC(システム・オン・チップ)にも挑戦します。国内ファウンドリとの連携を強めつつ、設計ハウスやパッケージング企業、研究機関と協力し、半導体エコシステムを広げていく考えです。

副社長のイ・ヒヒョン氏は、「今回の認証により、未来のモビリティ競争力を左右する半導体分野で戦略的基盤を確保できた。パートナーとの協力を通じて、機能安全を重視した研究開発環境をさらに強化していく」と述べました。

今後の展開とインパクト

今回の認証は、Hyundai Mobisの半導体開発力を世界市場にアピールする大きな武器となります。顧客企業は安全認証を持つ供給元をより重視する傾向にあり、グローバルな供給契約での競争力強化につながるでしょう。さらに、国内半導体メーカーとの共同開発を通じて、韓国全体の産業基盤強化にも寄与する見通しです。

重要キーワード3つの解説

  • ISO 26262 / ASIL-D
    自動車向け電子システムの国際安全規格。ASIL-Dは最も厳格なレベルで、99%以上の信頼性を要求される。
  • 自社開発半導体の量産
    今年2,000万個規模を計画。エアバッグやEV制御など、車両の安全と環境性能を支える中核部品を内製化。
  • K-自動車半導体エコシステム
    設計、製造、パッケージング、検証まで国内外のパートナーと連携し、半導体の国産化と競争力を高める取り組み。

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