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アルティリウム、リサイクルバッテリー材料を用いた大規模セル製造で画期的成果を発表

  • 英アルティリウムがリサイクル材料使用のEVバッテリーセルを工業規模で製造成功
  • 品質・性能は新品材料と同等、製造工程にも問題なし
  • 独自のEcoCathode™技術で95%以上の重要金属を回収
  • 新EU規制対応の初の英国製EVセルとして実用化へ
  • 持続可能な国内バッテリー供給網の構築に向け大きな一歩

初の工業規模バッテリーセル組立に成功、英国の循環型電池サプライチェーン確立へ前進


英国のクリーンテクノロジー企業アルティリウム(Altilium)は、リサイクル電池材料を用いたEV(電気自動車)用バッテリーセルの初の工業規模での製造試験に成功したと発表しました。試験は英国バッテリー産業化センター(UKBIC)の最新施設にて行われ、性能は新品材料と遜色ないことが確認されました。

使用されたのは、アルティリウムが開発したリサイクルカソード材料「EcoCathode™ NMC 811-2036」で、製造過程でも従来材料と同様にスムーズな処理が可能であることが実証されました。電気化学試験では、市販セルと比べて1%未満の性能差しか見られず、高い一貫性と信頼性が証明されました。

同社のEcoCathode™プロセスは、使用済みEVバッテリーから95%以上のリチウムなどの重要金属を回収でき、環境面でも経済面でも大きな利点があります。今後、製造されたセルは大手自動車メーカーによる本格的な検証に入ります。

また、2031年からEUで義務化される「リサイクル材料含有率」規制にも対応しており、英国国内で初めて新規制に準拠したEVバッテリーセルとなります。

アルティリウムは既に年間2万4000台分のEVバッテリーを処理可能な新工場(ACT 3)の建設を進めており、サステナブルなバッテリー素材の国内供給体制を整えつつあります。

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