Infineon、車両電動化を支える新OptiMOS™ 6ファミリー 150 V MOSFETを発表

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高効率・高耐久・多様なパッケージでxEV向け電源設計を最適化

世界的な車両の電動化が進む中で、車載用電源システムには高効率で信頼性が高く、しかも小型化に対応できる半導体が求められています。乗用車だけでなく、電動二輪車や商用車にも対応できるシステムが不可欠であり、HVLV DC/DCコンバータやトラクションインバータなど高い性能と品質が同時に要求される領域です。

こうした需要に応えるべく、ドイツのInfineon Technologiesは、OptiMOS™ 6世代の150 VクラスMOSFETファミリーを発表しました。この新シリーズは、業界最低レベルのRDS(on)(2.5 mΩまで低減)を実現しており、導通損失を抑えた高効率設計が可能です。さらにゲートしきい値電圧のばらつきが小さいため、複数デバイスを並列接続する高出力システムでも安定した動作を確保できます。また、高周波スイッチング時の損失も低く、最新のDC/DCコンバータに求められる効率を実現します。熱抵抗は0.4 K/Wまで抑えられており、冷却要件を軽減してシステム全体のコスト低減につながります。

パッケージは3種類が提供されます。TOLL(10×12 mm²)はコンパクト設計に適し、TOLG(10×12 mm²)はガルウィングリードを備えて熱・機械ストレスへの耐久性を高めています。さらにTOLT(10×15 mm²)はトップサイド冷却を採用し、熱負荷の大きい狭小空間での使用に最適です。これらはいずれもAEC-Q101基準を超える品質認定を受け、PPAPにも対応しており、自動車生産の厳しい要件を満たすことが可能です。

Infineonの新OptiMOS™ 6 150 V MOSFETは、設計者に対し「性能最適化」と「コスト制御」の両立を提供し、EVや電動二輪を含む幅広い車両電動化において重要な役割を担うとみられます。


重要キーワード3つの解説

  • MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor):パワーエレクトロニクスで最も広く使われる半導体素子。効率の高い電力変換に必須。
  • RDS(on):MOSFETのオン抵抗。低いほど電力損失が少なく効率が高い。Infineonは150 Vクラスで業界最低水準を実現。
  • AEC-Q101:自動車向け半導体の信頼性試験規格。これを超える品質認定は車載市場での信頼性を保証する。

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