- トヨタが北米水素事業本部による新サイト「Toyota Hydrogen Solutions(THS)」を開設
- 商業向けに水素技術を提案し、排出削減を支援するビジネス拠点に
- 燃料電池は固定電源からクラス8トラックまで多用途に対応
- 水素は酸素との反応で電力を生み、水蒸気のみを排出
- 北米で30年以上の開発実績を持ち、ケンタッキーでモジュール製造へ
発電から大型トラックまで、燃料電池の多様な用途を紹介
トヨタ自動車北米法人(TMNA)は、2025年4月28日、北米の水素事業本部「Toyota Hydrogen Solutions(THS)」を支援する新たなビジネス用ウェブサイトを立ち上げたと発表しました。このサイトは、商業ユーザー向けにトヨタの水素燃料電池技術を紹介し、低排出かつ信頼性の高い電源や動力ソリューションを提供することを目的としています。
新サイトは、定置型発電設備やクラス8の大型トラック、さらにはモジュール式の商用システムなど、多岐にわたる用途での燃料電池活用事例を掲載し、具体的な製品情報や導入事例、問い合わせ窓口も提供しています。発表は、米カリフォルニア州アナハイムで開催された「Advanced Clean Transportation Expo」にて行われました。
TMNAの先進モビリティ部門チーフエンジニア、ジェイ・サケット氏は、「トヨタは単なる動力源提供者ではなく、お客様の仕事に貢献する多彩な水素ソリューションを提供していく」とコメント。実際、トヨタの燃料電池は既にサプライチェーンや港湾設備、バスなど多様な分野で活用されており、排出するのは水蒸気のみです。
水素は地球上で最も豊富な元素であり、水の電気分解や天然ガス、メタンガスの蒸気改質などで製造可能。これを酸素と結びつけて電力を生むことで、持続可能な動力源として注目されています。
トヨタは米国で30年以上にわたり燃料電池技術の開発を続けており、極寒のカナダや灼熱のデスバレーでの実証実験も実施。世界ではすでに2,700台超の商用用燃料電池ユニットを販売し、100社以上の顧客に提供しています。
ケンタッキー州ジョージタウンでは、国内でのモジュール組立も視野に入れており、今後の商業展開がさらに加速すると見られます。