- BorgWarnerが大手グローバル自動車メーカーとPHEV向けHVCHの供給契約を締結
- 400V高電圧クーラントヒーター(HVCH)は最大10kW出力で高密度熱性能を発揮
- 柔軟かつコンパクトな設計で車両プラットフォームの変更不要
- 厚膜ヒーター&アルミフィン技術により熱伝達効率と信頼性を向上
- 2027年から北米で生産開始予定、BorgWarner最大のHVCH契約に
新型400V高電圧クーラントヒーター、中型ピックアップ・SUV・ミニバンの複数プラットフォームに採用
2025年5月6日、アメリカ・ミシガン州オーバーンヒルズに本社を構えるBorgWarnerは、グローバル自動車メーカーとの間で、同社の400V高電圧クーラントヒーター(HVCH)をプラグインハイブリッド車(PHEV)向けに供給する大型契約を締結したと発表しました。この契約は、ミッドサイズのピックアップトラック、SUV、ミニバンといった複数のプラットフォームを対象としており、2027年より北米での量産が開始される予定です。
今回の契約は、BorgWarnerにとって北米市場でのHVCH分野における最大規模の案件であり、今後の同社の電動化戦略を加速させる重要な一歩となります。
HVCHは、独自のブレージング(ろう付け)されたアルミフィン技術と厚膜ヒーターを用いることで、最大10kWの高熱出力を実現。熱伝達効率に優れ、流体分布の最適化や気泡の発生防止に寄与する構造を備えており、キャビンおよびバッテリーの加熱において高い信頼性を提供します。
特に、環境温度に依存せず安定した加熱が可能なこの技術は、PHEVの快適性・性能・航続距離の向上に大きく貢献。さらに、高速充電時のバッテリー保護や寿命延長にも寄与するため、次世代電動車両にとって不可欠なソリューションです。
BorgWarnerのターボおよび熱制御部門を統括するフォルカー・ヴェング博士は、「HVCHは従来のヒーターに比べ、設計変更を伴わずに優れた性能とコストメリットを提供できる」と語り、今回の契約が長期的なパートナーシップ強化にもつながることを強調しました。