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世界自動車メーカーのEV評価基準とは?ICCTが公開した評価の仕組み

  • ICCTは21社の主要メーカーを対象に、EV移行への取り組みを10指標で評価。
  • 市場占有、技術力、戦略ビジョンの3つの柱で構成。
  • 2024年の販売データを基に、地域差や企業の戦略も反映。

ZEVシフトをリードする企業を評価するための詳細な分析手法とスコア化の方法とは?

ICCT(国際クリーン交通委員会)は、世界21の自動車メーカーを対象に、ZEV(ゼロエミッション車)移行の進捗度を評価するための「グローバル自動車メーカー評価2024/2025」を実施しました。

対象となったのは、中国、アメリカ、ヨーロッパ、インド、日本、韓国の6大市場で販売されている車両総重量3.5トン未満の乗用車(LDV)。評価は3つの柱(市場支配力、技術性能、戦略的ビジョン)に基づき、合計10指標で行われます。

新たに導入された主な指標には、「グリーンスチールの活用」(製造過程での排出削減を評価)や、「バッテリーのリサイクル体制」中国におけるPHEV(プラグインハイブリッド)実走行率の最新反映などが含まれています。

例えば、市場支配力ではZEV販売比率や車種カバレッジを、技術性能ではエネルギー消費量や充電速度、航続距離などを測定。戦略的ビジョンでは、ZEV目標設定、投資額、経営陣の報酬連動指標の有無が評価されます。

評価は各指標ごとにスコア(0〜100点)を付与し、歴代の最高・最低値を基準に換算。3つの柱の平均で最終スコアが決まり、ZEV移行にどれだけ真剣に取り組んでいるかが明らかになります。

今後この評価結果は、メーカーの環境戦略に対する投資家や政策立案者の判断材料となり、業界全体の脱炭素化を促す可能性があります。

重要キーワード

  • ZEV(ゼロエミッション車)
    排出ガスを出さない車両で、主に電気自動車(BEV)と水素燃料電池車(FCEV)を指す。
  • グリーンスチール
    再生可能エネルギーで製造された低炭素鋼材。自動車製造時のCO2排出削減に貢献。
  • 戦略的ビジョン
    メーカーのZEV移行への将来計画や投資姿勢を表す評価項目。実際の行動と目標の整合性が問われる。
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