- インフィニオンとヴィステオンがEV用電力変換システム開発で提携
- GaNおよびSiCベースの半導体デバイスで高効率・高性能化を実現
- バッテリーボックスやオンボードチャージャーなどでの応用を想定
- 両社はEV分野のイノベーションと持続可能な移動手段を推進
- 協業により次世代車両向けソリューションを加速へ
GaNおよびSiC技術を活用し、電気自動車の電力変換効率と信頼性を大幅に向上へ
2025年5月9日、米カリフォルニア州サンノゼとミシガン州ヴァンビューレンタウンシップ発 — 自動車向け半導体の世界的リーダーであるインフィニオン・テクノロジーズ(Infineon Technologies AG)と、自動車用コックピット電子機器を手がけるグローバル企業ヴィステオン・コーポレーション(Visteon Corporation)は、次世代電気自動車(EV)向けの電力変換システム開発における提携に関する覚書(MOU)を締結したと発表しました。
この協業により、インフィニオンの先進的なワイドバンドギャップ(WBG)半導体技術、特にGaN(窒化ガリウム)とSiC(炭化ケイ素)を用いたCoolGaN™およびCoolSiC™デバイスを、ヴィステオンのEVパワートレインに組み込むことが目指されます。これらのデバイスは、従来のシリコンベースに比べて高い電力密度、優れた効率性、そして熱性能を発揮し、システム全体の性能向上とコスト削減に寄与します。
開発対象には、バッテリージャンクションボックス、DC-DCコンバータ、オンボードチャージャーなどが含まれ、最高レベルの効率性と堅牢性、信頼性を兼ね備えた次世代パワートレインシステムの実現が期待されます。
ヴィステオンの電動化製品ライン責任者であるタオ・ワン博士は、「インフィニオンとの連携により、EVの電力変換効率を飛躍的に高める先端半導体技術を導入できます」と述べ、持続可能なモビリティ社会への加速を強調しました。
インフィニオンの自動車部門チーフセールスオフィサー、ピーター・シェーファー氏は、「ヴィステオンは革新的かつ先進技術の早期導入企業であり、理想的なパートナーです」とコメントしています。